時事ネタ帳

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関西地区の高額商品と生活必需品の二極化による変化

関西の消費回復がもたついています。宝石など高額商品は好調で、百貨店ビジネスではコートなど冬物衣料も売れ始めました。しかし、値段が安い食品が中心のスーパーは苦戦が続き、幅広い商品が売れるまでには至っていません。

 

来春の消費増税で再び消費が冷え込む可能性がある。大阪・難波の高島屋大阪店では、年末商戦ビジネスの一つである婦人服売り場で、大阪市内の主婦がコートを次々と試着していました。関西地区に住む主婦には、購入する商品に安さを第一に求める傾向があるという先入観がある私にとっては、とても新鮮な光景に思えました。

 

「良いものを長く使いたい」と、売れ筋より高い10万円前後の商品を手に取っていました。高島屋など関西の主要百貨店では、11月の来店客数が前年並みか前年より減りました。それでも各店で売上高が伸びたのは、値段の高い商品が売れたからです。100万円以上の宝石や高級時計の売上高は、阪急うめだ本店で5割増えました。

 

大丸梅田店でバッグやアクセサリーを買った会社員の女性は「円安で値上がりしたけれど、月に1度のストレス発散になるから」と言っており、家具・住居用品も売れています。大丸京都店では約5%伸び、「消費税増税前の駆け込み購入が増えている」と広報担当者は語っています。

 

アベノミクスの影響で、昨年度より収入が増えたので財布のひもがゆるむ人が多くなった事が、高額商品を買う人の増加の原因と見ています。来春に全面開業を控える近鉄百貨店あべのハルカス本店では、今月オープンした1階の宝石・アクセサリー売り場が活況です。ただ、高級ブランドの指輪やネックレスをながめていた主婦は、「百貨店は見て楽しむところ。年金暮らしで余分な出費はしたくない」と言っています。阪急阪神百貨店幹部は「消費の二極化は、首都圏より関西の方が強い」と考えています。

 

関西で買い物を増やしているのは、株などで儲かった富裕層に限られており、コートが売れ出しても、シャツやワンピースのような季節はずれな商品は売れていません。結局、11月の婦人服の売上高と客1人あたりの購入額は前年並みだったという店も多いです。

 

ファッションビルやショッピングセンターの消費も上向いていません。JR大阪駅にあるルクアや、南海難波駅南側のなんばパークスの11月の売上高は前年より1から2%減りました。生活必需品である事から必ず買い手が付くであろう食品が中心のスーパーは、高額商品が売れる一方で安い商品の売れ行きは厳しくなり、近畿に店が多い平和堂イズミヤ、オークワの11月の売上高は前年を下回った事から、消費税を兼ねて値上げするのではないかと予想しています。