時事ネタ帳

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宝くじで大金を手にした人のその後について

新聞の経済欄に、宝くじで6億を手にした人の話が出ていました。

もともとは派遣プログラマでしたが、2008年に宝くじで6億を手にしてからは投資家に転身したそうです。大金を手に入れた後は、お金と時間が自由になったと言います。お酒を飲みにいって一晩で1500万円使うようなこともあったという証言が載っていました。この男性の場合、匿名のインタビューを受けた時点では、投資は上手く行っていたとのことです。

 

しかし今後どうなるかは、正直なところよくわからないはずです。6億円あったところで、下手な投資を行えば、あっという間に資金は底を突くものだからです。宝くじで大金を手にして短期間で使い切ってしまうという話は想像の範囲内です。しかし、これは宝くじに限った話ではなく、保険金の受け取りやギャンブルで手にしたお金にも当てはまることです。多額の保険金を手にすると一気に使い切る人が多かったという話は耳にします。

 

個人的には、競馬でわずかなお金が200万円に化けたという人と直接話をしたことがあります。やはり友人知人を誘って飲み食いし、家電製品をどんどん購入し、我に返ったときには50万円ほどに目減りしていて、それから間もなく使い切ってしまったということです。

 

こうした話は、何の努力もなく大金を手にしたから起きたことだろうと考えたくなってしまいます。汗水垂らして仕事と節約に励んで手にしたお金は、そう簡単になくなるはずはない、と考えるのです。これは一見正しい見解なのですが、実際のところは、大金を失うのには一瞬の隙があればそれで充分なのです。

 

毎日きつい肉体労働に励み、爪に火を灯すような生活の末、数千万円を貯める事ができたとしても、その後もっと豊かになろうという色気を持てば、それが仇となることがあるのです。例えば投資詐欺に遭えば、数千万円はすぐに消えてしまいます。自分で投資を始めても、分散投資の原則に従わなかったり自分の投資に対する力量を過信したりすれば、資金を一気に減らすのはいとも容易いことです。

 

ある程度まとまったお金を貯めるには、もちろんそれなりの野心や向上心がなければできないことです。しかし、それと同時に経済的な豊かさを求めながらも、貯まったお金を無視してしまうくらいの冷静さも必要になってくるでしょう。

 

生まれたときから裕福な家で帝王学を学んできた人ならば問題ない可能性もありますが、一般的な家庭に育った人間は、どんな形にせよある程度の大金を手にすると、自分の物であってもなぜかそれを粗末に扱うようになってしまいます。これに気付かされるのは大抵の場合、大きな失敗を経験した後ということになります。

 

今年の年末ジャンボは、過去最大の賞金額ですが、当選した際には注意したいものです。